千葉市美術館で開催中の「ロックフェラー・コレクション花鳥版画展 へ。
浮世絵大好きな私ですが、花鳥版画はあまり見る機会がなかったこともあり、「どんな展示会かしら?」と興味津々でした。
浮世絵って、こんなにいろいろあったんだ
浮世絵といえば、葛飾北斎の「富嶽三十六景」や喜多川歌麿の美人画を思い浮かべる方が多いと思います。わたしもそのひとりでした。
でも今回の展覧会で展示されていたのは、花鳥版画という少し違うジャンル。文字通り、花と鳥を主題にした作品たちです。
日本国内ではあまり取り上げられることのないジャンルなのに、これだけ多くの作品がまとまっているのを見られるとは思ってもいませんでした。しかも今回展示された163点は、なんと35年ぶりの里帰りなんだそう。
北斎も広重も、こんなにたくさん描いていた
展示を見て最初に驚いたのは、あの有名な絵師たちが花鳥版画もたくさん手がけていたという事実でした。
北斎といえば波や富士山のイメージが強いのですが、花鳥画の繊細で可憐な作品を多数残していたんですね。「北斎って、こういうものも描いていたんだ……!」という驚きがありました。
広重の作品は、なんと110点も展示されていて、どれも、しんと静まり返ったような美しさで、思わず見入ってしまいました。






※せっかくの撮影OKの作品ですが、ガラスの写り込みもあり、ちゃんと撮れず残念。
ロックフェラーさんが守ってくれた作品たち
このコレクションを収集したのは、ロックフェラー家のアビー・オルドリッチ・ロックフェラーというアメリカの女性です。
花鳥版画は19世紀のジャポニスムの流行とともに海外へ流出したものが多く、今の日本国内ではまとめて見ることが難しい状況なんだそうです。アビーさんはそんな花鳥版画に深く魅了され、700点以上ものコレクションを作り上げました。
実際に作品を見ながら思ったのは、その状態の美しさでした。長い時間を経ているのにこれほど保存状態がよいのは、きっと大切にコレクションしてくださったおかげなんですね。
遠い国の方が日本の美術を愛し、守り続けてくれていたことに、感動でした。
小さな画面の中の、広い世界
花鳥版画は大きな作品ではありません。でも、その小さな画面の中に、季節の空気感や香りまでもが詰まっているように感じました。
大好きな浮世絵版画に、今回花鳥画のジャンルも仲間入りしてなんだかほっこり。
江戸時代の人たちも、こういった版画を見て楽しんでいたんですね。何百年もの時を超えて同じ絵を眺めているって、なんだか不思議な気がしますね。
