岡本太郎美術館

アート

友人に誘われて岡本太郎美術館へ。

自然と文化施設が融合した 生田緑地

美術館は、川崎の多摩丘陵にある「生田緑地」の中にあって、ここには日本民家園、かわさき宙と緑の科学館、伝統工芸館、藤子・F・不二雄ミュージアムなどの施設があります。

ここは、野鳥の森・菖蒲園・梅園など豊かな自然環境が広がる場所で、自然と文化施設が融合した、市内で最大級の「都市公園」だそうです。

長年神奈川に住んでいましたが、こんな素敵な場所があるなんて知りませんでした。知っていたらお気に入りの場所になっていたかも……

生まれ故郷に恩返し

この美術館は岡本太郎が、生まれ故郷の川崎に恩返しがしたいと、主要作品352点を川崎市に寄贈したことがきっかけで、1991年に美術館の建設が決まったそうです。
その後1993年に基本構想が決まり、更に1427点もの作品が追加寄贈されました。
美術館の建設は1996年に着工し1999年10月に開館しましたが、残念ながらご本人は完成を見ず亡くなられたそうです。

芸術はみんなのもの

岡本太郎は「芸術はみんなのもの」という信念から、作品を売らずに手元に残していたので、この美術館は一人の作家の活動の全てを見ることが出来る、世界でも稀な美術館だそうです。
太郎の精神である「芸術はみんなのもの」を体現するために、見るだけでなく感じ・触れ・体験できる美術館として設計されているのも大きな特徴です。

座ることを拒否する椅子

館内にある「座ることを拒否する椅子」というユニークなネーミングの椅子は、実際に座ることができます。「芸術は心地よくあってはならない」という太郎の言葉通り、座り心地は決して良くありませんが、その不自由さを楽しむのが太郎流の鑑賞だそうです。

大人も子どももみんな順番に座ってみて、「私こっちの椅子より、あの椅子が好き」とか、「座り心地イマイチ」など、おしゃべりが弾んでとっても楽しそうでした。
太郎は、きっとこんな風に作品に触れて、みんなに楽しんでもらいたかったんですね。

芸術は爆発だ!

会場に入った途端、赤・黄・青・黒などの彩りで、力強いメッセージを感じさせる展示になっていて、「芸術は爆発だ!」という岡本太郎の言葉が蘇りました。

調べていて後から知ったのですが、太郎は生前、「単に作品を並べる墓場のような美術館ではなく、見る人と作品がぶつかり合う場所を作りたい」と、語っていたそうです。まさにその思いが再現された美術館ですね。

高さ30mの包容力 ―母の塔―

岡本太郎美術館のシンボルタワー、高さ30mの「母の塔」。
この塔は「大地に深く根ざした巨木のたくましさ」と「ゆたかでふくよかな母のやさしさ」「天空に向かって燃えさかる永遠の生命」をイメージして制作されたそうです。
生田緑地の丘の上にそびえ立つ「母の塔」、圧巻でした。

美術館は3月末から3年間、老朽化に伴う大規模改修工事に入るそうなので、ぎりぎりその前に行けてよかったです。