千葉の五井にある京葉画廊で開催された、みえだあきこ・「道端のいとなみ」展へ。
会場に足を踏み入れた瞬間、なんだかほっとするような空気に包まれていました。
岩絵具の柔らかな色合いの花々が静かに咲き乱れ、まるで別世界のよう。


露草、すみれ、りんどう——子どもの頃から親しみのある花たちばかりです。
通学路の脇や、公園のすみっこに、ひっそりと咲いていたあの可憐な花たち。
ここではそんな花たちが主役です。


みえださんはそんな花たちに長い時間をかけて寄り添い、こんなにも丁寧に、こんなにも愛おしそうに描いています。
絵の前に立つと、可憐な花たちがそっと語りかけてくれるようで、つい顔がほころんでしまいます。
近くで見ると、花びら一枚、葉の一枚一枚まで丁寧に描き分けられていて、まるで本当にそこに咲いているような臨場感。
奥へと続く花の広がりを淡い色遣いで描いた作品は、どこまでも続いているような不思議な奥行きを感じました。
岩絵具の粒が光を受けて、朝露をも感じさせる清々しい早朝の一瞬を捉えた作品など、感動の連続でした。


作品を見ていると、みえださんが「道端のいとなみ」というタイトルに拘られた意味が伝わってきてきました。
毎年懸命に咲く可憐な花たち。その小さな営みに、みえださんはずっと寄り添い続けていらしたんですね。


道端に咲く小さな花の中に、こんなにも豊かな世界が広がっていたなんて。
そんな静かな驚きと気づきがあった素敵な展示会でした。
これからは、日常のいつもの風景が違って見えてくるかもしれませんね。
