妹と金谷の鋸山美術館で開催中の「 木彫家・長谷川昂の記憶 」展に行ってきました。
妹がお世話になっている鋸山美術館の館長さんに、解説していただきながら鑑賞させていただくという超贅沢な時間。
長谷川昂氏のことは、今回初めて知ったのですが、独自の木彫りの表現とぬくもりのある作品の素晴らしさに、目が釘付けでした。
鴨川市粟斗出身の長谷川昂氏(1909~2012)の作品展「 房総から聞こえる鑿音(のみおと)〜木彫家・長谷川昂の記憶 」
鴨川市と君津市の両教育委員会所蔵やアトリエに遺された作品など、初公開も含めて81点が公開されています。
長谷川昂氏は、独自の木彫り表現「鉈(なた)彫り」を確立したことでも有名で、「現代の円空」とも称されていて、海外や日本で大活躍されていらした方です。
今回特徴的なのは、作品構想段階の原型(エスキース)が多く展示されていることだそう。
まず構想段階で石膏で作ってみてから木彫り作品を制作するという大変手のかかることをされていらしたことにびっくりしました。
作品に愛情を注がれていらした様子が目に浮かぶようですね。
石膏も木彫りも、どちらもみんな優しいお顔をされていて、心が和みました。
長谷川氏が亡くなられた後に、有志の方がアトリエを整理する中で「後世に残すべき素晴らしい作品を多くの方に知って欲しい」との思いから、この展覧会が実現したそうです。
「アトリエの記憶」「祈りの形」「無垢の造形」の3つのテーマが設けられ、廊下や3つの展示室の空間全体で、長谷川昂氏の世界観が醸し出されていました。
女優の真野響子さんがモデルとなったと言われている、鋸南町にある菱川師宣記念館前の「見返り美人像」の原型もありました。
写真はNGでしたが、真野さんの美しさが見返り美人にピッタリで、うっとり見入ってしまいました。
ぜひ、会場でご覧くださいね。
東京湾を見守っていらっしゃる「東京湾観音」も電車の窓から見えると伺い、スタンバイ。一瞬ですが見ることが出来で感動でした。
東京湾観音は高さ56m、内部には314段の螺旋階段があり、内部の拝観ができるそうです。
次回はぜひ寄ってみなくては。
たくさんの心温まる素晴らしい作品に出会えたことに、感謝です。
5月迄だった展覧会の会期も11月12日まで延期されましたので、この貴重な機会に皆様もぜひ!