東京都美術館で開催された大人気の「 エゴン・シーレ展 」 前評判も良かったのでぜひ行きたいと思い、やっと行くことができました。
「どのくらい混んでいるんだろう」とそんな事を思いながら会場へ。
会場へ降りるエスカレーターの前に「予約していないと入れない旨のメッセージ」があり、予約のことはすっかり抜けてしまっていて、一瞬頭が真っ白に!
とりあえず気を取り直して、ダメ元で会場に行って聞いてみることにしました。
「 今すぐ入館されるのでしたら、チケット購入できます 」と、並ぶこともなくチケットが購入できました。今日を逃したらもう来れないと半ば諦めていましたが、難なくクリアできてよかった〜。
会期も終了間近ということもあり、やはり会場はたくさんの人でいっぱいでした。
なかなか順番に作品を見ることができず、合間を縫って空いているところを狙って鑑賞。
120点余りの作品のうち、エゴン・シーレの作品は50点余り。他はウィーン世紀末を共に生きたアーティストたちの作品です。
この19世紀末頃というのは、装飾的でデザイン性豊かな表現を特徴とする時代。その代表格となっていたクリムト率いる分離派が活躍した一方で、シーレのように人間の内面を描く表現主義が広がりを見せてきた時期でもあります。
独創的なシーレの作品と他のアーティストたちの作品を見ることによって、その時代の時代背景も垣間見ることができ、とてもわかりやすい展示になっていました。
でもやっぱり、ウィーンの天才画家と言われるだけあって、シーレの作品は圧巻でした。
今まで、あまりに独創的な作品なのでちょっとピンときていなかったのですが、実際に作品の前に立つと、シーレの熱い想いが伝わってくるようで感動! 100年以上も前に描かれた作品とは思えない、斬新さと迫力がありました。
シーレはウィーンが世紀末芸術の真只中 1890年 に生まれ、活動期間は18歳 〜28歳までの10年位。
その間に描かれた作品が、いろいろなアーティストから影響を受け描き方が変わっていく様子が展示から読み取れ、シーレに対する理解が深まりました。
たった10年位の間に素晴らしい作品が次々生まれたなんて「 凄い! 」もっと長生きしていたらと悔やまれますね。
いろいろなアーティストから影響を受けてそれを短期間にマスターしてしてしまう天才性。それに満足することなく次々シーレならではの表現を追求していった、素晴らしいアーティストだったんですね。
実際に作品を見ることで、こんなにもアーティストに対する認識が変わってしまうなんて、自分でもびっくり。
色遣いや線の運びなど作品をしっかり見て、アーティストの生い立ちやその当時の時代背景を知ると、また作品の見方も違ってくるんですね。先入観、禁物ですね。
撮影OKの場所で↑
シーレは、取材されたり撮影されたりすることが好きだったそう。
6枚目の最後の写真は、真ん中あたりに本人の後ろ姿があり、正面の顔は鏡の中。
かっこいいですね!